下剤と便秘薬の効果と注意点

下剤とはいわゆる便秘薬のことで、便秘による不快な症状をとることが目的とされています。

下剤は、どのように排便を促すかによっていくつかの種類に分けられます。

機械的下剤は、便の水分を増加させる薬です。

さらに、塩類下剤、膨張下剤、浸潤性下剤、糖類下剤に分類されます。

塩類下剤は、腸管内に水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウムなどの抗浸透圧性の物質を入れることにより、腸管内の水分量を保ちます。

膨張性下剤は、便を内部から膨張させて腸管刺激を誘発します。浸潤性下剤は界面活性剤で、便の表面張力を低下させて便を軟らかくし、膨満させます。

糖類下剤は、便の浸透圧を上昇させます。

刺激性下剤は、腸を刺激し排便を促します。昔から下剤にも使われていたヒマシ油は、小腸を刺激して下痢を起こします。

現在の刺激性下剤は大腸を刺激するものがほとんどです。アントラキノン系誘導体、ジフェノール誘導体などが有名です。

自律神経作用薬は、腸のぜん動運動が副交感神経の刺激で亢進することを応用しています。

弛緩性便秘にはパンテチンやネオスチグミン、痙縮性便秘にはメペンゾラートが使われます。

過敏性腸症では消化管運動調整薬として、セレキノンがよく処方されます。

下剤と便秘薬の違い



下剤と便秘薬は、呼び方が違うだけで同じものです。

ビタミン剤を栄養剤とも呼ぶのと同じような感じです。

また、下剤、便秘薬の他に瀉下薬と呼ばれることもあります。

効果の強いものを峻下剤、効果の緩やかなものを緩下剤ともいいます。

一般的には、下剤の方が強い効果を持ち、便秘薬の方は効果が弱いというようなこともいわれていますが、呼び方の違いだけでどちらがよく効くといったことはありません。

ただ種類によって効果の強いもの、効果がおだやかなもの、といった違いはあります。

下剤は病院で処方されるもの、便秘薬は市販されているものと勘違いしている人も多いようです。

どのように排便を促すかによって、下剤と便秘薬で違いがあるという人もいますが、これも間違いです。

下剤・便秘薬は、便秘による不快な症状を改善することが目的です。

本来、排便は自然に促されるため、安易な服用はよくありません。

服用を長く続けると、服用をしないと排便ができなくなることもあります。食事や生活習慣を見直すことで便秘を改善していくことも大切です。

また、便秘のときには大腸がんや腸閉塞などの疾患も考えられます。異常があるときには病院で診察してもらいましょう。